私の家には2匹のウーパールーパーがいます。ふわっとしたエラやのんびりとした動きに毎日癒され、見ているだけで時間を忘れてしまいます。
しかし、飼い始めて分かったのは「かわいいだけじゃない」ということ。水温管理や水質の維持、餌の与え方など、意外と気をつけるポイントが多いのです。
今回は、私自身の経験をもとに、ウーパールーパーをお迎えする前に知っておきたい注意点をお伝えします。
ウーパールーパーってどんな生き物?
ウーパールーパー(正式名:メキシコサラマンダー)は、水中で一生を過ごす両生類です。
かわいらしい見た目とおっとりした動きで人気がありますが、寿命は約5〜10年と長く、きちんと世話を続ける覚悟が必要です。
飼育を始める前に知っておくべき3つのポイント
- ウーパールーパーはすぐ大きくなる!最初から大きな水槽を用意しよう
- 夏場は要注意!ウーパールーパーは高温に弱い
- ウーパールーパーは水を汚しやすい!健康に飼うための注意点
ウーパールーパーはすぐ大きくなる!最初から大きな水槽を用意しよう
ホームセンターやペットショップで売られているウーパールーパーは、だいたい5〜10cmの幼体です。小さくてかわいらしい姿に惹かれますが、半年〜1年で2〜4倍に成長します。
購入時のサイズを基準に水槽を選ぶと手狭になりやすいため、成体サイズを見越した環境を整えることが大切です。
我が家では7cmの個体を購入し、最初は30cm水槽で飼育していました。しかし1カ月で10cmまで成長し、6カ月で2倍になることを知って慌てて60cm水槽に変更。現在は成長が止まり、25cmほどですが、60cm水槽でちょうど良いサイズです。
最初から60cm以上の水槽を用意することをおすすめします。
夏場は要注意!ウーパールーパーは高温に弱い
ウーパールーパーが快適に過ごせる水温は15〜20℃です。
夏場の室温はエアコンなしで30〜35℃にもなるため、適温を保つには工夫が必要です。
夏場の温度対策
- エアコンで室温をコントロール
- 部屋全体を涼しくすることで水温を安定させます。タイマーや温度設定で管理できます。ただし人間には寒すぎるため、水槽用クーラーや冷却ファンとの併用が現実的です。
- 水槽用クーラーの導入
- 水温を一定に保てる専用機器で、成体や複数匹飼育の場合は特に安心です。高額ですが、夏場のトラブル防止には非常に有効です。
- 扇風機や冷却ファンを活用
- 水面に風を当てて蒸発冷却させる方法です。効果は小さいですが導入しやすく、水温を2〜3℃下げることができます。水流が強くならないよう注意が必要です。
- 直射日光を避ける
- 水槽を直射日光が当たらない場所に置き、窓には遮光カーテンやすだれを使用します。直射日光は水温を急上昇させるため、必ず避けましょう。
我が家では直射日光の当たらない場所に水槽を設置し、水槽用クーラーを導入しています。高額なため葛藤もありましたが、今では温度管理に気を使わず安心して飼育でき、ウーパールーパーも快適そうなので購入してよかったと思っています。
ウーパールーパーは水を汚しやすい!健康に飼うための注意点
ウーパールーパーは水中で生活するため、水を汚しやすい生き物です。その理由は主に3つです。
- 餌の食べ残し
- 食欲旺盛なため、食べ残しは水質悪化の原因になります。
- 糞が多い
- 幼体や成長期は食べた分だけ糞をします。成体になると排泄量は落ち着きますが、体が大きいため水質への影響は大きくなります。
- 体を覆う粘液や老廃物
- 微量ずつ水を汚す原因です。特に尿は注意が必要です。水はきれいに見えますが、水質は意外と悪化している事があります。
健康に飼うためのポイント
- こまめな水換え
- たまった有害物質は水槽からの排出が最も効果的です。週1回を目安に水の半分〜3分の1を入れ替えます。夏場は水温を合わせるのが難しいため、水量を減らして回数を増やすと安心です。
- 濾過フィルターの設置
- 特に重要なポイントです。濾過フィルターは糞や食べ残しを物理的に取り除き、バクテリアの力で有害物質を安全な物質に変換し、水質を安定させます。濾過能力の高い外部フィルターや上部フィルターがおすすめです。
- 餌の量の調整
- 餌は「数分で食べきれる量」を目安に与えます。食べ残しはすぐに取り除き、次回の給餌量を調整しましょう。食べすぎは消化不良や肥満の原因になります。
我が家ではウーパールーパーをタッパーですくい、水槽外で給餌する事もあります。
迎える前の心構え
ウーパールーパーは寿命が5〜10年と長く、安定した飼育環境が大切です。特に最初の1年は成長が早く、水質管理や夏場の温度対策が重要です。
しかし、準備をしっかり整えれば、すくすく成長するウーパールーパーの姿は何物にも代えがたい癒しと楽しさを日々与えてくれます。
見た目のかわいさだけでなく、繊細な環境管理が必要な生き物であることを理解し、「水槽」「水温対策」「餌」「長期飼育の覚悟」を整えてから、新しい家族として迎えてあげましょう。